実行時のジレンマとして根強く存在するのが現場の「どうせやっても変わらない」とい気持ちだと思います。長年慣れ親しんだ環境を変えるのは大きなストレスとして従業員にのしかかります。日本人に限らずどこの国でも同じで、各人がしっかりと納得し腹落ちした状態でないと、増してや組織として動き出し様がありません。KPI管理を推進する側からすると、しっかりと各個人にKPI管理の有用性を理解してもらうことが最重要の課題です。とはいえ、折角理解して導入に漕ぎつけたKPI管理も成果が出ないと直ぐに諦められてしまいます。
長年数々の現場を見てきて、KPI管理が成功する現場と、失敗する現場には一つの共通する特徴がある事に気づきました。「やり切る力」(Get things done spirit)があるかないかです。結局のところ会社組織の強さとはその上に立つリーダーの強い統率力であり、彼らの思想をどれほど強力に現場にまで理解させ、従業員に一人一人を同じ方向に向けさすかということだと言えます。再三指摘させて頂いていますように、KPI管理の成否もリーダーの徹底力にかかっていると言えるでしょう。
ではこの徹底力を上げるにはどの様にすればいいのでしょうか?皆さんは工場経営などによく使われる5Sという活動をご存知でしょうか?5Sとは、整理、整頓、清潔、清掃、躾の5つの頭文字を取っており、基本こそが大切だという活動のことです。この5Sが必ずしも万能というわけではないですが、何らかのこれに近しい基本理念、従業員の業務に対するあり方を説いたものがある会社が実績を残しているし、KPI管理の土壌がすでにあるとも言えます。
一時が万事ととらえ、細かい事も、もしくは細かいことこそしっかりやり切る土壌を作ることがKPI管理の成功の秘訣となります。
一時が万事ととらえ、細かい事も、もしくは細かいことこそしっかりやり切る土壌を作ることがKPI管理の成功の秘訣となります。
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