香川が業務フロー作成に精を出している間、草薙は次のステップを考えていた。やはりこの会社はKPI導入の概念の浸透が浅くまだまだ改善の余地がありそうである。
「香川くん」
「はい草薙さん」
「業務フローで忙しいと思うのだがもう一つ進めよう。この会社のKPIツリーを作ろう」
「KPIツリーですか?」
「そう、この会社の売上がどのように構成されているのかを分解するんだ」
「はぃ。。。」
あまりピンときていない香川を尻目に草薙はホワイトボードに「売上=」と書き始めた。
「売上は何で構成されているんだっけ?」と草薙。
「はい、オンラインショッピングの公式ですから、売上=アクセス人数x転換率x客単価ですよね?」
「そうだ。そこから先、どのように分解できるかが重要なんだ」
草薙は続ける
「例えば、アクセス人数にはお金を掛けて呼んだ有料トラフィックと、自然にやってきたトラフィック無料トラフィックの2種類があるじゃない?転換率はそれぞれのトラフィックソースによって違うかもしれない。もちろん客単価もだ。更に言えば商品数やサプライヤー数、キャンペーン数やイベントページ数、価格の競合優位数などもあげられるかもしれなし。それらを全てコントロールできた時に売上が上がるチャンスがある。KPIは決して売上が上がることを保証しないが、これらの数字がきちんとトラックできる限りおいて非常に有用なツールとなるんだよ」
「なるほど、ではまずこれを全社員に理解してむらう必要がありますね」
KPI管理の基礎となるこのKPIツリーについては経営陣で徹底的に協議し、全従業員が理解するようにしていく必要があります。一旦KPIツリーができれば、それを壁に張り出すなどし全従業員の意識の徹底をするとより効果的です。
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